今週末に公開された映画『Michael/マイケル』を鑑賞してきました。

- 期待を超えた「マイケル」
- 期待を超えた「IMAXレーザーGT」
- 映画を観て感じた「本当のマイケル」
- 母キャサリンの言葉が胸を打つ
- 父ジョセフについて
- 日比谷ミッドタウンの「マイケル展」へ
- 続編への期待
- あとがき

『スリラー』が世界を席巻した時代からマイケル・ジャクソンとともに歩んできた世代として、この作品の公開を心待ちにしていました。

今回は、せっかくならマイケルの音楽と映像を最高の環境で体感したいと思い、IMAXレーザーGTシアターを選択。
IMAXレーザー/GTテクノロジーは、巨大な1.43:1の縦横比に対応し、視界を覆い尽くす圧倒的な大画面と高精細な4K映像、12chサラウンドを提供する最高峰の映画上映システムです。日本では現在、大阪と東京のわずか2館でのみフルスペックでの鑑賞が可能です。
このようなスペックを持つIMAXシアター。マイケル作品を観るにはこれ以上ない環境だと思いました。

スクリーンの巨大さゆえ、前方席はかなり見づらいはずなのですが、それでも劇場はほぼ満席。
私はなんとか最後列から2列目の席を確保できましたが、チケット発売日はアクセスが集中し、なかなか繋がらず苦労しました。
グランドシネマ・サンシャインは他にもDolby Atmosや4DX対応シアターもあるのですが、やはり一番埋まっていたのはこのIMAXシアターでした。
それだけ多くの人が、この作品をIMAXシアターで鑑賞したいと待ち望んでいたのでしょう。
期待を超えた「マイケル」

そして、いよいよ上映開始。
幕が開いた瞬間からテンションは最高潮。まさに待ちに待った時間でした。
内容については公開直後なので詳しくは触れませんが、一言で表すなら「最高」のひと言です。
正直に言えば、鑑賞前は少し不安もありました。
マイケルの、あの唯一無二のビジュアルや歌声を再現するのは相当なハードルですし、「違和感が拭えずストーリーに没入出来ないのでは」と思っていたのです。
しかし、俳優陣の素晴らしい演技と丁寧な演出によって、物語が進むにつれ、スクリーンの中の人物が本当にマイケル本人に見えていきました。
127分という上映時間もあっという間。
むしろ「あと2時間あっても見続けられる」と感じたほどです。
期待を超えた「IMAXレーザーGT」
そして、劇場選びも大成功でした。
視界いっぱいに広がる超巨大スクリーン、息を呑む4K映像、そして身体の芯まで響くJBL製12チャンネルサウンド。
特にライブシーンの迫力は圧巻で、思わず立ち上がりたくなるほどでした。
海外では実際に観客が立ち上がって盛り上がることも珍しくないそうで、日本の静かな鑑賞スタイルのほうがむしろ驚かれるとか。

ライブ会場での「規制退場」は何度も経験がありますが、映画館で規制退場を体験したのは今回が初めてでした。

グランドシネマサンシャイン館内は、どこを見てもマイケル一色。
作品への期待感と熱量の高さを改めて実感します。
映画を観て感じた「本当のマイケル」

人気絶頂期以降、マイケルには数え切れないほどの噂やゴシップが付きまといました。
性的虐待訴訟や小児性愛疑惑など、何が事実で何が誹謗中傷なのか分からなくなるほど情報が錯綜していました。
この映画を観て、その真相が分かったわけではありません。
しかし少なくとも、自分の中で「マイケルという人間」の本当の姿を少しだけ感じることができた気がしています。
そして同時に、悪意ある報道や巧妙に作られたストーリーを無意識に信じてしまっていた自分にも気づかされました。
映画の中で描かれるマイケルは、自然を愛し、動物を愛し、人を愛し、そして何より音楽を愛した一人の少年です。
大スターになる前も後も、億万長者になる前も後も、その本質は変わっていませんでした。
ただ、あまりにも特別な存在だったために、世間がその純粋さを理解しきれなかったのではないか――そんなことを考えさせられました。

母キャサリンの言葉が胸を打つ
作中で特に印象的だったのは、母キャサリンの存在です。
彼女は誰よりも深くマイケルを理解していた人物として描かれています。
孤独に苦しむマイケルに対し、母はこう語りかけます。
「あなたは特別な光。その光で人々を照らし、幸せにできるのよ」
この言葉によって、マイケルは何か吹っ切れたように見えました。
作品全体を通しても、非常に心に残るシーンのひとつです。
父ジョセフについて
一方で、本作では父ジョセフが明確な“悪役”として描かれています。
コールマン・ドミンゴの圧倒的な演技力もあり、観客は自然とマイケル側へ感情移入する構図になっています。
ただ個人的には、ジョセフの描き方には少し複雑な思いも残りました。
確かに厳格な父親だったのでしょう。
しかし同時に、ジャクソン5を生み出し、子どもたちの才能を見出し、マネージャーとして成功へ導いた人物でもあります。
当時の貧しい黒人家庭が置かれていた状況を考えれば、「子どもたちに成功してほしい」という切実な願いもあったはずです。
もちろん暴力を肯定するつもりはありませんが、当時は「スパルタ教育」という名の体罰は当たり前の時代でした。
もしジョセフの子ども達をスターにするというビジョンや働きがなければ『マイケル・ジャクソン』という存在はほぼ間違いなく誕生していなかったと思います。
そう考えると、もう少しジョセフの功績も考慮した、多面的な描き方があっても良かったのではないかと感じました。
日比谷ミッドタウンの「マイケル展」へ
今月初めには、映画のプロモーションとして日比谷ミッドタウンで開催されていた「マイケル展」にも足を運びました。


映画撮影のために制作された数々のヒット曲の衣装や、ジャクソン5時代の衣装などが展示されており、非常に興味深い内容でした。

マイケルの子ども時代を演じたジュリアーノ・クルー・バルディ。聞くところによると、普段からマイケルのモノマネをしている子どもたちの中から選ばれたそうです。




さらに印象的だったのが、『スリラー』制作当時のスタジオ再現展示。
アルバムタイトルや楽曲名を書いた付箋を壁に貼りながら構想を練る様子が再現されており、創作の現場を垣間見られる貴重な展示でした。


続編への期待
公開されたばかりですが、早くも続編の計画があるという話も聞こえてきます。
今作ではジャクソン5誕生から『BAD』ツアーまでが描かれ、父親からの精神的な自立が大きなテーマとなっていました。
おそらく『BAD』ツアー以降は訴訟問題などネガティブな話題も増えていきますので、絶頂期で物語を締めくくるのも一つの選択だとは思います。
もしマイケルの人生を光も影も描くという企画の意図があるのであれば、そのネガティブな話題の多い後半生も避けて通れないとは思います。
しかし、もしそうであるなら、ダイアナ・ロスとの関係、妹ジャネット・ジャクソンとのエピソード、ポール・マッカートニーとの出会いなど、マイケルの人生を語るうえで欠かせない要素がほとんど描かれていなかったのは大いに気になります。
もちろん、実在人物を扱う以上、権利関係など様々な事情があるのでしょう。
そのふたりを踏まえ、果たしてどんな続編になるのでしょうか。
期待と不安を込めて待ちたいと思います。
あとがき
『Michael/マイケル』は単なる伝記映画ではありませんでした。
スーパースターとしての輝きだけでなく、その裏側にある孤独や葛藤、そして純粋な人間性に触れることのできる作品です。
長年マイケルを見続けてきたファンだからこそ感じるものも多く、鑑賞後はしばらく余韻が消えませんでした。
マイケル・ジャクソンが好きな人はもちろん、彼をよく知らない世代にもぜひ観てほしい一本です。
2026年6月13日鑑賞。池袋グランドシネマサンシャイン IMAX料金2,800円