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ロマンティック街道のフィナーレへ。夕陽に染まるヴュルツブルクを歩く

長かったロマンティック街道の旅も、いよいよフィナーレを迎える。

最後に訪れたのは、フランケン地方の美しい古都 ヴュルツブルク(Würzburg)

多くの旅行者にとってはロマンティック街道の起点となる街だが、私にとっては旅の締めくくりの場所だった。

まず向かったのは、この街を代表する世界遺産、ヴュルツブルク・レジデンツだ。

【世界遺産】ヴュルツブルク司教館(レジデンツ)その庭園群と広場

1981年に世界遺産へ登録されたヴュルツブルク・レジデンツ。

18世紀に建てられたこの壮麗な宮殿は、ヨーロッパ・バロック建築を代表する傑作として知られている。

設計を手掛けたのは、ドイツを代表する建築家 バルタザール・ノイマン

内部には「皇帝の間」や世界最大級のフレスコ画で知られる大階段ホールがあり、多くの芸術愛好家を魅了している。

 

広場の噴水で街を見守るのは、フランケン地方の守護女神 フランコニア(Frankonia)

ちなみにドイツワインの名産地として知られるフランケン地方のワインラベルには、このレジデンツが描かれていることも多い。

残念ながら今回は閉館後の到着となり、内部を見学することはできず・・・。

いつか必ず再訪すると心に誓った。

ヴュルツブルク大聖堂(聖キリアン大聖堂 Dom St. Kilian)

レジデンツを後にし、マイン川へ向かって歩く。

正面に姿を現したのは、ヴュルツブルクを代表する教会「聖キリアン大聖堂」

教会の多いこの街の中でもひときわ存在感を放つ大聖堂で、赤い砂岩で造られた重厚なロマネスク建築が印象的だ。

 

大聖堂の東塔。赤い砂岩で造られたロマネスク様式の鐘楼だ。

シェーンボルン礼拝堂(Schönbornkapelle)

大聖堂の北側に隣接して建つ「シェーンボルン礼拝堂」

シェーンボルン司教家の納骨堂として建てられたため、ファサードにはドクロや骸骨など、「死」を象徴するモチーフが数多く彫り込まれている。

華麗な装飾の中に漂う独特の雰囲気が印象深い。

クロノスの噴水

旧市街を歩いていると、興味深い彫刻が施された クロノスの噴水 に出会った。

上部で翼を広げる老人は、時間の神 クロノス

その視線の先には先ほど訪れたレジデンツがある。

足元で筆を走らせている女性は、歴史の女神 クリオ

クロノスがクリオにレジデンツの歴史を記録するよう命じている場面だといわれている。

さらに下部には、マイン川を神格化した川の神 ファーザー・マイン が腰掛けている。

何気ない街角にも、こうした物語が息づいているのがヨーロッパの街歩きの面白さだ。

老舗ベーカリー ハンゼルマン(Bäckerei Hanselmann)

旧市街のホーフ通りにあるこの店は、壁面を彩る大きなフレスコ画が有名で、地元でも親しまれている。

よく見ると、左下の窓枠にはパンを狙っているような小さなネズミが描かれていた。

こうした遊び心を見つけるのも旅の楽しみのひとつだ。

ヴュルツブルク旧市庁舎(Rathaus)

旧市街の中心に建つ 旧市庁舎。

手前の塔は市庁舎の中でも最も古い部分である グラーフェネックアート塔(Grafeneckart) だ。

 

壁面にはからくり時計や日時計が設置されており、思わず足を止めて見入ってしまう。

 

フィアレーレン噴水(Vierröhrenbrunnen)

市庁舎前には フィアレーレン噴水があり、ここでもフランコニア女神像が街を見守っていた。

ドレスナー銀行

後ろの重厚な建物は"Dresdner Bank"
ドレスナー銀行はドイツの3大銀行の一角を成す銀行だ。

 

街角では市民が陽の長い夏を思い思いに満喫しているようだ。

アルテ・マイン橋とマリエンベルク要塞

やがてマイン川に到着。

ヴュルツブルクを代表する景観が広がる アルテ・マイン橋 だ。

 

橋の上から見上げる丘の上には、かつて大司教の居城だった マリエンベルク要塞 が堂々とそびえている。

 

マイン川と要塞が織りなす風景は、まさに絵画のような美しさだった。

聖ブルカート教会(St.Burkard Kirche)

要塞の向こうに木々に囲まれた 聖ブルカート教会が見える。

その重厚な佇まいは、まるでお城のようだった。

 

橋の両側には12人の聖者像が並び、その中にはヴュルツブルクの守護聖人 聖キリアン の姿もある。

川辺に腰を下ろし、ゆったりと流れるマイン川を眺めていると、時間がゆっくりと過ぎていく。

 

旧市街に戻ってきた。

ヴュルツブルク大聖堂もすっかり夕陽に染まっていた。

ロマンティック街道の終わりに

長いようで、振り返ればあっという間だったロマンティック街道の旅。

駆け足の日程だったが、それだけに濃密で充実した時間だった。

きっとまたヴュルツブルクを訪れることはあるだろう。

けれど、その時に今回と同じ感動を味わえるかと聞かれたら、たぶん違うと思う。

初めて歩いた道。
初めて見た景色。
初めて感じた高揚感。

それらは、その瞬間にしか存在しないものだから。

何度この街を訪れたとしても、今回の旅で味わった苦労や楽しさ、仲間と共有した時間は、きっと色褪せることはない。

ロマンティック街道をともに歩いてくれた仲間たちへ。

Danke.(ありがとう)

たぶん一生忘れられない旅になることだろう。

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