今回の鹿児島旅で、真っ先に訪れてみたかった目的地。
山間にひっそりと佇む、明治36年築の木造駅舎「嘉例川駅」だ。

築100年を超えるというその建物は、想像していた以上に素晴らしかった。



山あいの静かなホームに、都城行きの普通列車が滑り込んできた。


ひなびた木造駅舎とキハ40。
これ以上ない、至高の組み合わせだ。




駅舎内に一歩足を踏み入れると、長い歳月が育んできた濃密な木の香りがふわりと鼻をくすぐる。どこか懐かしい香りに思わず深呼吸をしていた。

かつて現役だったのだろう、列車交換用の古い機器が静かに佇んでいる。駅名板も時代の移り変わりとともに変化してきたことが分かる。





観光特急「はやとの風」がやって来た。


山あいのホームに現れた漆黒のボディは、圧倒的な存在感を放っている。


列車の到着に合わせ、ホームがにわかに活気づく。
お目当ては、九州の駅弁ランキングで何度も頂点に輝いた名物「百年の旅物語かれい川」の販売だ。
ここは是非とも食べてみたいところだが、明日「はやとの風」に乗る予定なので、
お楽しみは明日まで大事にとっておこうと思う。
五感で歴史を味わった嘉例川駅のひととき。
明日の列車旅への期待を胸に、はやとの風が出発して静けさを取り戻した駅を後にした。