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中世の宝石ローテンブルクを歩く【後編】|美しい飾り看板と城壁散策、夕暮れの旧市街へ

前編⇩

ローテンブルク名物「飾り看板」を巡る

ローテンブルクの街を歩いていると、建物から突き出すように掲げられた美しい“飾り看板”が目に入る。

その始まりは、まだ文字を読めない人が多かった時代。
「ここが何の店なのか」を一目で分かるように、それぞれの店が工夫を凝らした看板を作ったのだという。

中世の街並みに溶け込む装飾看板たちは、まるで屋外美術館のようだった。

ガストホフ・グライフェン【Gasthof Greifen】

ガストホフとは、レストランと宿泊施設を兼ねたヨーロッパらしいスタイルの宿。

1階にはレストランやバー、上階には客室がある。

「Greifen」は伝説上の生き物“グリフィン”の意味。
看板にも翼を持つ勇ましい姿が描かれていた。

E. ガイセンドルファー【E. GEISSENDÖRFER】

歴史ある銅版画アートギャラリー。

繊細な装飾看板が、街の雰囲気によく馴染んでいる。

ホテル・黄金の鹿【Hotel Goldener Hirsch】

名前の通り、看板には黄金の鹿。

こうしたモチーフだけで店の名前や特徴を表現するあたりが実にヨーロッパらしい。

レダー・ライラー【Leder-Leyrer】

革製品専門店。

看板の下には革製の短パンが吊るされており、「革を扱う店」だと遠くからでも分かる。実用性と遊び心を兼ね備えた、見事な広告だ。

ゲルバー・ハウス【Café Gerber-Haus / Hotel Garni】

「皮なめし職人の家」という意味を持つカフェ。

建物自体が、かつて皮なめし職人の作業場だったという。

下の看板には「Hotel Garni(朝食付きホテル)」の文字も見える。

ウル【UHL】

ミシンが描かれたユニークな看板。

一目で“ミシン修理・販売店”だと分かるデザインになっている。

花屋・エルター【Blumen OERTER】

大きな花の装飾が印象的な花屋。

遠くからでも「花屋だ!」と分かる、非常に分かりやすい看板だ。

マリエン薬局【Marien-Apotheke】

中央に描かれた「乳鉢と乳棒」は、ヨーロッパで古くから薬局を表すシンボル。

何気ない看板にも長い歴史と文化が詰まっている。

ガストホフ・クロスター・ステューブレ【Gasthof z. Kloster-Stüble】

“修道院の小部屋”という意味を持つガストホフ。

看板には、ビールジョッキを掲げる陽気な修道士が描かれている。

ガストホフ・ツム・シュピタールトール【Gasthof zum Spitaltor】

シュピタール門のそばにあるガストホフ。

繊細な装飾が施された看板の支柱が美しく、思わず見上げてしまう。

 

 

こうした飾り看板の数々は、単なる店の目印ではない。

中世から続く街並みの一部として、ローテンブルクの景観そのものを作り上げていた。

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気づけば時計は18時を回っていた。

かなり遅めの昼食をとることにする。

ホテル・アイゼンフート【Eisenhut】

市庁舎近くで偶然入ったのが、
ローテンブルクでも格式高い名門ホテル「アイゼンフート」だった。

重厚感のある建物は、さすが老舗ホテルという雰囲気。

 

注文したのは、ビーフストロガノフのような料理とパスタ。

どちらも驚くほど美味しかった。

 

食後のコーヒーも、洒落た食器で提供される。
こういう細かな演出が、旅の満足感をぐっと高めてくれる。

Käthe Wohlfahrt(ケーテ・ヴォールファールト)

ホテルの隣には、有名なクリスマス用品専門店。

なんと一年中クリスマスグッズを販売している。

店先のクラシックなトラックも、まるで看板代わりのよう。

ドイツの冬はクリスマスマーケットで街全体が輝くらしい。

イルミネーションに包まれた中世の街並み——
きっと夢のような景色なのだろう。

Das Lädle とドイツらしい風景

店先には、イタリア・ピアッジオ社の三輪トラック「Ape(アペ)」。

「Das Lädle」は南ドイツ方言で“小さなお店”という意味だそう。

屋根の上にはHARIBOゴールドベアのランプ。

ひと目で“お菓子屋”と分かる遊び心が面白い。

聖ヤコブ教会【St. Jakobskirche】

ローテンブルクの主教会。

 

ゴシック様式の荘厳な装飾が美しく、内部には1466年完成の「十二使徒祭壇」が置かれている。

長い歴史を感じさせる重厚な空間だった。

ゲオルクの泉【Georgsbrunnen】

柱の上には、“二股の尾を持つ人魚”メロウの金色の像。

1608年に造られたこの噴水は、深さ約8メートルを誇る街最大の噴水だ。

中世都市にとって、水は命そのもの。

だからこそ、泉には豪華な装飾が施され、大切に守られてきた。

ショーウインドーに見る“ドイツらしさ”

おもちゃ屋では、ドイツ名物のくるみ割り人形や鎧兜が並ぶ。

 

さらにショーウインドーには、ルフトハンザ航空の飛行機模型まで。
これは旧塗装の「Focke Wulf FW200 Condor」だろうか。

隣にはVWバンの模型もあり、
“これぞドイツ”というラインナップに妙に感心してしまった。

城壁の上を歩く

ここからシュピタール門までは、城壁の上を歩いて戻る。

細く薄暗い通路が延々と続く。

壁には、無数のプレート。

そこには世界各国の人々の名前が刻まれていた。

第二次世界大戦後、ローテンブルク復興のために寄付を行った人々の名前だという。

静かな通路の中で、街が守られてきた歴史を感じた。

 

右手には、ずっと旧市街の景色が広がっている。

赤い屋根が並ぶ景観は、歩いているだけで絵になる。

ゲルラッハ旧鍛冶屋【Gerlachschmiede】

レーダー門近くにある旧鍛冶屋。

独特な曲線を描く屋根が印象的で、ローテンブルクを代表する撮影スポットの一つだ。

再びシュピタール門へ

気づけば時刻は20時前。

夕暮れに染まり始めたシュピタール門へ戻ってきた。

さて——
次の目的地へ急がなくては。

 

ヴュルツブルクへ向かいます⇩

www.tabinokioku.jp

 

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