旅の記憶。

旅で出会った風景、映画や日常など

【世界遺産】シュパイヤー大聖堂と中世の街並みを歩く

シュパイヤーってどんな街?

シュパイヤーはドイツ南部、ライン川沿いに位置する人口5万人ほどの地方都市。フランクフルトから日帰り可能な距離にあるので訪問しやすい世界遺産の街だ。

 

路地を曲がった瞬間、視界に広がる二つの塔――
シュパイヤーの旅はそんな出会いで幕を開けた。

 

【世界遺産】シュパイヤー大聖堂

かつての神聖ローマ皇帝たちが眠るシュパイヤー大聖堂(正式名称:聖マリア・聖ステパノ大聖堂)赤い砂岩で造られたその特徴的な造りは、空から見ると十字架の形に見えるらしい。

創建は1030年。ドイツにはたくさんの世界遺産があるが、ここは2番目に登録された。

 

正面のファサード。
手前に見えるのが「大聖堂の鉢」で、当時は司教が替わるたびにこの鉢をワインで満たし、市民たちに振る舞ったそうだ。その容量はなんと1580㍑もあるとか・・・。

 

美しいバラ窓の四隅を彩るのは、四福音書記者のシンボルたち。
鷲(ヨハネ)、人(マタイ)、獅子(マルコ)、牡牛(ルカ)が、中央の主を讃える構図だ。

 

中央で幼子イエスを抱いて座るのは、この大聖堂が捧げられた聖母マリア。
周囲には、大聖堂のもう一人の守護聖人である聖ステファノや、大天使ミカエル、洗礼者ヨハネといった聖人たちが配置されている。

 

教会の入り口。時間も遅かったのですでに閉まっていた。

 

神聖ローマ皇帝ハインリヒ5世がシュパイヤー市民に与えた自由と特権を記した「1111年のシュパイヤー特権状(Speyerer Freiheitsbrief von 1111)」の説明が書かれている。市民に対して相続税の免除や、個人の自由を認めた当時としては画期的なことだったらしい。


「VT VNVM SINT」は、ヨハネ福音書の言葉で、「彼らが一つになるように」という意味だ。上部には善き羊飼いとしてのキリストが描かれ、下の四角いパネルには、アダムとイブの創造といった旧約聖書の場面や、キリストの生涯を描いた新約聖書の場面が並んでいる。

 

ドイツのフィリップ王。1208年に暗殺され当初は別の場所に埋葬されたが、後にこのシュパイヤー大聖堂へと移され、現在は地下聖堂で家族と共に眠っている。

 

ハプスブルク家繁栄の礎を築いた、ドイツ王ルドルフ1世。
彼もまた地下聖堂で静かに眠っている。

 

1987年にこの地を訪れた教皇ヨハネ・パウロ2世の言葉が刻まれたレリーフ。

 

バジリカ式の美しい尖塔。シュパイヤー大聖堂には全部で4本の塔があるが、この東側の塔は11世紀の創建当時の姿を最も色濃く残している部分の一つと言われている。

 

南側広場にあるオリーブ山の彫刻。

エルサレムのオリーブ山で、イエスが処刑を前に父なる神に祈りを捧げる場面を表現している。上段には、跪いて祈るキリストと、疲れ果てて眠る弟子たち(ペテロ、ヤコブ、ヨハネ)。下段には処刑を執行するローマ兵が配置されている。

 

シュパイヤー大聖堂の顔、西塔。時計の針は夜9時を指そうとしている。

 

旧市街を歩く

司教の館(Bischofshaus)

バルコニー中央にはバチカンの紋章。青い背景に白い十字は、シュパイヤー司教区の紋章だ。

 

シュパイヤーの人気醸造所ハウスブラウアライ・ドムホーフ

自家醸造のビールはもちろん、地元の名物料理シュヴァインスハクセ(豚すね肉のロースト)やプフェルツァー・テラー(郷土料理の盛り合わせ)などが人気。

 

ヨーロッパでは通りから見えるところに花を効果的に飾っている建物が多い。
おかげでどの通りも華やかな雰囲気だ。

 

 

へんなところに小窓がたくさん・・・。屋根裏部屋でもあるのだろうか?
子どもの頃は屋根裏部屋に憧れたなぁ(笑)

 

マキシミリアム通り

大聖堂からまっすぐ延びるマキシミリアム通りはシュパイヤーの目抜き通りになっている。

 

オシャレすぎるシュパイヤー市役所(Stadthaus Speyer)

 

赤い砂岩の壁面に、窓辺のゼラニウムが鮮やかに映える。

 

市役所にたなびくラインラント=プファルツ州旗。

 

左はドイツ国旗、右はシュパイヤー市旗。

 

フランクフルトから気軽に訪問できるここシュパイヤーの街は、歴史の重みを感じさせると共に、色とりどりの花が街を彩り、歩くほどに好きになっていく。そんな素敵な街だった。

© 旅の記憶。