アブダビ観光の最大の見どころ【シェイク・ザイード・グランド・モスク】
- シェイク・ザイード・グランド・モスクとは?
- 入場時の服装ルール
- 外壁のレリーフ
- モザイクタイルパネル
- ナツメヤシの柱と回廊
- ウドゥ(清め所)
- 豪華絢爛なロビー
- 世界最大のペルシャ絨毯
- 世界最大級のシャンデリア
- キブラ壁とアッラーの99の名前
- 聖典コーラン
- 17,000㎡の大理石モザイク中庭
- 外周から見たシェイクザイードモスク
- 夜景・ライトアップは必見
シェイク・ザイード・グランド・モスクとは?

「シェイク・ザイード・グランド・モスク」は、アラブ首長国連邦(UAE)の首都アブダビにある世界最大級の白亜のモスク。
11年の歳月と約550億円をかけて建設された、現代イスラム建築の最高傑作です。
世界最大のペルシャ絨毯、直径10mの巨大シャンデリア、17,000㎡の大理石モザイク中庭──そのスケールは想像を遥かに超えていました。まるで「アラビアンナイト」の世界に迷い込んだような美しさ。
UAEの初代大統領シェイク・ザイード・ビン・スルタン・アル・ナヒヤーンが建設し、彼自身も敷地内に眠っています。
アブダビ空港や市街地からタクシーで約20分と気軽に行ける近さなので、エティハド航空で成田からヨーロッパなどへ行く際に、空港でのトランジット時間の有効活用にもピッタリです。
開館時間は9:00~21:00 金曜は礼拝のため12:00~15:00の間はイスラム教徒(ムスリム)しか入場出来ませんので注意して下さい。

純白に輝く外壁は息をのむ美しさ。
入場時の服装ルール

モスクへの入場口に到着しました。
入場は無料ですが、事前に公式サイトで予約してQRコードを取得し、入場時に提示します。予約は1ヶ月前から可能です。

モスク内へは、露出の多い服装では入場できません。
セキュリティゲートへ行く前にこの看板でセルフチェックしましょう。入場には長袖・長ズボン、女性は頭を覆うヒジャブが必要です。
コロナ渦以降、アバヤの貸し出しはなくなっているようなので、行く際は服装に注意が必要です。
禁煙、静粛、食べ物の持ち込み禁止、過度に手をつなぐなどの親密な行為も禁止です。
外壁のレリーフ

外壁に施されたカリグラフィーと、それを取り囲む植物のレリーフ。
一面に彫られた植物のデザインは、イスラム教における永遠の楽園を表しています。また、中東の植物だけでなく、世界中の植物も描かれており、「イスラムが世界の信仰であること」も表現しています。

中央のカリグラフィーは、イスラム教の聖典コーランの一節が刻まれています。

ギリシャやイタリアから取り寄せた純白の大理石が敷き詰められた広場は、ピカピカに磨き上げられており、土足で踏み入れるのが申し訳なくなります。
この日は風が強く、砂漠からの砂嵐の影響なのか白くモヤっています。

太陽も霞み、思いがけず幻想的な景色に。
モザイクタイルパネル

壁面を彩るモザイクタイルパネル。
このパネルには、イスラム美術の伝統的な要素が凝縮されています。
植物文様(アラベスク)と絡み合うツル、色鮮やかな花々はイスラム教における「天国の庭園」を象徴し、中央の大きなメダリオンから左右対称に花々が広がる構成は、調和と無限を表現しています。
このタイルパネルは、礼拝堂の入り口や回廊など、モスク内の様々な場所に配置されており、訪れる人々を楽園へと迎え入れる役割を果たしています。
ナツメヤシの柱と回廊

柱はナツメヤシの木(デーツ・パーム)をモチーフにデザインされており、上部にある黄金の装飾は、ナツメヤシの葉を模しています。
ナツメヤシは、過酷な砂漠で人々の命を支えてきたことから、アラブ世界では「生命の木」や繁栄の象徴として重要視されています。

1,000本以上並ぶナツメヤシの柱の回廊を歩くと、まるで黄金のナツメヤシがどこまでも続く森の中にいるような神聖な感覚を味わえるようになっています。

大理石の床には、たくさんの花模様が散りばめられていました。
この花模様は、「ピエトラ・ドゥーラ(Pietra dura)」と呼ばれる高度なイタリアの伝統技法で作られており、ベースとなる白い大理石を花の形に精密に削り取り、そこへ同じ形にカットした色鮮やかなラピスラズリ(青)、メノウ(赤・茶)、アメジスト(紫)、真珠母貝(白・虹色)などの石を隙間なく埋め込んで作られました。そのため、時が経っても色褪せることがないそうです。
ウドゥ(清め所)

ウドゥがあったので入ってみました。
ウドゥは、イスラム教徒が礼拝を行う前に身体を水で清める儀式を行うスペースです。ちなみに観光客のモスク入場にウドゥする必要はありませんので、ついスルーしがちですが、内部の装飾が素晴らしいので忘れずに見学することをオススメします。
ウドゥの入口は、一見入ってはいけない雰囲気がありますが見学可能です。

低い位置にある蛇口と緑色の大理石でできたボウルは足を洗う場所です。
かなりの数が設置されており、礼拝時に同時に多数の教徒が清めることが出来るように設計されています。
豪華絢爛なロビー

礼拝堂へと続くロビー。
天井から吊るされているシャンデリアは、スワロフスキー・クリスタルがふんだんに使用され、フレームは24金メッキです。
このロビーは、白亜の外観から一転して「花と光の楽園」のような華やかな礼拝堂へと導くポイントになります。
写っている人間の大きさから、扉やシャンデリアがいかに大きいか分かります。
世界最大のペルシャ絨毯

礼拝堂に敷かれているのは世界最大のペルシャ絨毯で、約1,200人の職人が制作に約2年かかったそうです。
その大きさはサッカー場約1面分以上に及び、ギネス世界記録に認定されました。
礼拝者が等間隔に並べるよう、表面にわずかな段差によるラインが設けられています。

絨毯のデザインは、5つの巨大なメダリオン(円形紋様)が特徴で、背景の緑色はイスラムの象徴や砂漠の生命を反映しています。
世界最大級のシャンデリア

モスク内には全部で7つのシャンデリアがあります。
中でもこれが最大のもので、直径10メートル、高さ15メートル、重さは約12トンもあり、世界最大のシャンデリアです。
緑、赤、黄色など約4,000万個ものスワロフスキー・クリスタルが使用されており、表面は24金のプレートです。

逆さまになったナツメヤシの木をイメージしたシャンデリアのデザインは、足元に広がる世界最大の絨毯の模様と対になるように設計されており、上下で一つの芸術空間を作り上げています。
キブラ壁とアッラーの99の名前

礼拝堂の最奥にある「キブラ壁」です。
礼拝者が聖地メッカの方向に向かって祈りを捧げるための、最も神聖なエリアです。
壁全体に、花のつぼみのような装飾に囲まれたアラビア語のカリグラフィーが並んでおり、これらは「アッラーの99の名前」と呼ばれ、「慈悲深き者」「全知なる者」といった神の性質を表しています。
中央の金色に輝く窪みはミフラーブと呼ばれ、聖地メッカ・カアバ神殿の方角(キブラ)を示すものです。
右側の階段が付いた小さな壇はミンバル(説教壇)です。ミンバルは、礼拝でイマーム(指導者)が信徒に向けて説教(フトバ)を行う際に使用する壇です。

天井には紫色の光を放つ花の形をした照明や装飾が施されています。この照明は、月の満ち欠けに合わせて色が変化するように設計されているらしい(凄い)

ドームの内部
金色のカリグラフィーで、コーランの一節が記されています。
文字が全体のデザインの一部として調和するように、あえて黒ではなく金色で描かれているのが特徴です。
聖典コーラン


白亜の空間に映える、芸術品のような美しいコーラン。
このコーランはUAE政府が品質と正確さを保証して発行している公式なものです。
現代最高のアラビア書道家の一人とされるオスマン・タハ(Uthman Taha)氏によるもので、彼の書体は世界中で最も広く読まれているコーランの書体です。

モスクを訪れる人々が自由に読めるように各所に配置されていますが、コーランを手に持って自撮りをしたりすることは、信仰に対する不敬とみなされます。
撮影は「置いてある状態」を静かに撮りましょう。
また、イスラム教では、本来「清浄な状態(ウドゥを済ませた状態)」でなければコーランに触れてはならないとされています。異教徒が手に取ること自体は禁止されていませんが、敬意を払い、汚れた手で触れたり、床に直接置いたりしないよう細心の注意が必要です。

礼拝が始まりました。厳かな時間が流れます。
17,000㎡の大理石モザイク中庭

17,000㎡の中庭には、世界最大の大理石のモザイク画が広がっています。
この広大な広場を含め、約55,000人が同時に礼拝することができるそうです。

もやが晴れてきました。

ムスリムの方は、やはり絵になりますね。
外周から見たシェイクザイードモスク

100mを超える高さのミナレット。青空に白亜のモスクが激映えしてます。

屋根には大小合わせて82個のドームが並んでいます。

シェイク・ザイード・グランド・モスクは本当に素晴らしいモスクでした。
第一義的には宗教施設ですが、このモスクはUAEが観光客向けに建築した側面もあり、他のローカルなモスクと比べると規律が比較的緩めです。しかし、礼拝の場であることには変わりないので、敬意を持った振る舞いで見学させてもらうことが、最高の旅の思い出を作ることになると思います。
夜景・ライトアップは必見

夜景も素晴らしいと聞いていたので、夜にまた訪問しました。
モスクの外周には10の池があり、それらはリフレクティブ・プール(反射池)になっています。イスラム建築の特徴であるシンメトリーを水面に映し出すことで、建物の壮大さを際立たせています。

宝石のようなガラス細工越しにナツメヤシの回廊と中庭が見えます。

夜の回廊は昼とはまた違った雰囲気があります。






暗闇の中に浮かび上がる白亜のモスクは、まさに「アラビアンナイト」のような幻想的な光景でした。