映画「ハナミズキ」を観た次の週末、偶然にも北海道へ行く予定があった。
映画「ハナミズキ」レビュー
この映画が北海道でロケしていたことは、映画を観るまで知らなかったので本当に偶然だ。
どうせ行くのだからあの美しい景色をこの目で見てみたい。
早速ロケ地を調べると、道東・釧路周辺や更に東の根室が舞台らしい。
釧路は昔、バイクで北海道ツーリングをしたときに訪問したが、相当遠かった記憶がある。
行くかどうかちょっと悩んだが、調べた時点で行くことは決まっていたようなものだ・・・(笑)
-尺別-
主人公"紗枝"の家は釧路の西方、尺別にある。
寂れた無人駅「尺別」の駅前には「尺別原野」が広がっており、少し歩くと10軒程度の集落がある。
しかし、ほとんどの家屋は既に捨てられていて傾きかけた廃墟だった。
集落の一番奥に「紗枝の家」はあった。

建物の壁にはご丁寧にも表示があった。

映画でお馴染みの角度から。
もうひとつの"主役"ハナミズキの木は残念ながら伐採されて、赤坂サカスで公開されていたようだ。
昨日でイベントは終わったので、ハナミズキの今後が気になる。
やはりここに戻ってきて欲しいと思う。

ポストはキレイに残っていた。
状態がとてもいいので、誰かが修復したのかもしれない。

家のまわりは広大な尺別原野が広がる。
絶えず海からの風が吹き付けるため、高い木が育ちにくいらしい。
見渡す限り低い草むらが続く。

家からものの3分も歩けば太平洋だ。

振り返って海から紗枝の家を望む。
ロケーションは素晴らしいが、とにかく何もないところだ・・・。


尺別の丘から原野を望む。
紗枝の家は尺別駅からすぐのところにある。

尺別駅は劇中「関別駅」として登場し、康平の家がある設定だ。
2人が初雪の降る中を歩くシーンが撮影された。
駅舎はわりとデカいが無人駅で、左側のサッシ戸が駅への入口。
この入口は何かの建物へ入っていく感覚で、とても駅の入口には見えなかった。

列車の本数はご覧の通り。
北海道の「秘境駅」と呼ばれる駅の中には、1日3本しか列車が来ないなんて駅もあるみたいなので、これでも多い方かもしれない。

尺別は炭坑で栄えた町で、当時は数千人の人々が暮らし、賑わいを見せていたようだ。
この立派な駅舎や、長いホームもその名残だろう。
しかし、昭和44年に尺別炭坑は閉山され、それ以来過疎化の一途を辿った。
そういう過去を考えながらこの線路を見ていると、当時の活況がまぶたに浮かんでくるようだ。
そして平成31年、尺別駅は廃止された。
廃止に至る数年の乗降客数は1日平均1人だったようだ。
-白糠-
尺別から東へ進む。

白糠駅(劇中は白幌駅)


ここは駅の周りも栄えており、映画では康平と紗枝の高校がある最寄り駅の設定。


下校する康平に紗枝が再会するシーンが撮影された。

白糠は、北海道で最初に石炭採掘が行われた土地らしい。

駅からほど近い白糠漁港は康平父子の仕事場として度々登場する。

-西庶路-
さらに東へ進むと西庶路駅 (劇中は丹別駅)

昭和レトロな洒落たデザインの駅舎だ。


このホームのベンチで康平と紗枝が夜中に語り合うシーンが撮られた。
ホームにベンチは無かったが。

帯広行きの列車が出発していった。
今回の「ハナミズキ」ロケ地巡りはここで終わり。
釧路市の先にも印象的なシーンが撮られた湯沸岬灯台などがあるのだが、タイムアップとなり今回は断念。
地図の上ではあと少しに見えるのだが、距離にすると100km以上あり、往復3時間以上かかってしまう。
北海道はデカくて距離感覚がバグる (笑)
今回もロケ地巡りのおかげでたくさんの景色と出会うことができた。
通常の観光だと有名な場所や映えスポットなどを回るルートになりがちだが、ロケ地にならなけれはおそらく一生訪れることがなかった素晴らしい景色がニッポンにはまだまだたくさんある。
また次のロケ地巡りはどこになるのか楽しみだ。
2010年8月28日 訪問